ナミハダニは高温・乾燥条件下で増殖しやすく、発生初期を見逃すと短期間で密度が高まることがあります。被害が広がる前に園地をこまめに観察し、早期発見・早期防除に努めましょう。

ナミハダニとは?

ナミハダニは昆虫ではなく、クモ類に属する害虫です。主に葉の裏側に寄生し、植物の汁液を吸うことで葉に白いカスリ状の症状を発生させます。
被害が進行すると葉の光合成能力が低下し、樹勢の低下や果実品質への影響につながるおそれがあります。
山形県病害虫防除所の調査でも、ナミハダニによる白いカスリ症状が確認されており、園地の見回り強化が呼びかけられています。

なぜ今、注意が必要なのか

ナミハダニは高温・乾燥した環境を好み、降雨が少ない条件では特に増殖しやすくなります。また、卵から成虫になるまでの期間が短いため、発生初期を見逃すと短期間で密度が高まることがあります。

2025年7月には、山形県病害虫防除所から、りんご・もも・なし・おうとうを対象にナミハダニの発生速報が発表され、もも・おうとうで寄生数が急増した園地が確認された事例があります。2026年の発生状況は最新の予察情報や園地ごとの状況を確認しながら、早めの見回りを行いましょう。 

園地で確認したいポイント

園地を巡回する際は、次のような症状や発生状況を確認しましょう。

・ 葉に白いカスリ状の症状が見られないか
・ 葉裏にナミハダニが発生していないか
・ 樹冠内部や徒長枝周辺など、薬液が届きにくい場所で発生していないか
・ 除草後、下草から樹上へ移動した個体により密度が高まっていないか 

殺ダニ剤を散布した園地でも、薬液が十分にかからなかった部分で発生が継続している事例が報告されています。葉裏まで丁寧に観察することが重要です。

防除のポイント

① 発生初期の防除を徹底する

ナミハダニは繁殖力が高いため、被害が目立つ前の早期防除が重要です。山形県病害虫防除所では、成虫・幼虫が1葉当たり平均3頭以上確認された場合、殺ダニ剤による防除を推奨しています。

② 散布ムラを防ぐ

葉裏や樹冠上部まで薬液が十分付着するよう、丁寧な散布を心掛けましょう。不要な徒長枝を整理して薬液到達性を高めることも、散布ムラの軽減につながります。 

③ 除草後の発生動向に注意する

ナミハダニは園地の下草を生息場所としている場合があります。除草後には樹上へ移動することもあるため、除草後は発生状況を確認し、必要に応じて適切な防除を行いましょう。

④ 薬剤ローテーションを実施する

薬剤抵抗性の発達を防ぐため、同一系統の殺ダニ剤に偏らない防除が重要です。使用薬剤の系統を確認しながら、薬剤ローテーションを行いましょう。

出典:山形県病害虫防除所「病害虫発生速報 第9号(令和7年7月25日)」

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